皮膚の構造について

日常に潜む肌トラブルの原因と皮膚の役割について

人間の肌には、水を弾く性質がありますが、これは、スクワレンという物質が、皮脂には多く含まれているからです。スクワレンは、水素と炭素だけでできた化合物で、水を弾く防水機能を持っています。最近は、ウォータープルーフコスメや、ウォータープルーフマスカラなどを、目にする機会も増えていますが、これらは、防水や耐水機能に優れている製品だといえます。

長時間、お風呂に入っていたり、海やプールで泳いだ後は、手足の指先がふやけてしまうことがありますよね?これは、ふやけてしまう手のひらや足の裏には、毛穴がないので、皮脂が分泌されず防水機能が十分に働かないことによります。

皮膚は、バリアや防水だけではなく、センサーの役割も果たす


人間の皮膚は、ある実験の結果により、湿度が10%以下の乾燥した環境では、角層が厚くなってバリア機能が高くなり、湿度が80%以上の高湿度の環境では、角層が薄くなって、バリア機能が弱くなるということがわかっています。ただし、湿度80%以上の環境から、急激に湿度10%以下の乾燥した環境になった場合は、すぐに対応することができず、角層のバリアは弱いままであるということが、認められています。

このことから、人間の皮膚は、自分が置かれている環境を自動的に認識し、対応する能力を持っているということがわかります。また、その環境が、あまりにも急激に変化した場合は、適応するのが難しいということもわかります。

ここで、少しあなたが置かれている環境のことを、考えてみてください。日本には四季がありますし、雨が降ることもありますので、時期や日によって湿度は大きくかわります。それに、真夏の暑い時期でも、建物の中に入ると、寒すぎるぐらいにクーラーが効いているということも多いうと思います。このように、急激な温度や湿度の変化に、あなたの肌は、常にさらされているということになるのです。

ニキビやアトピー性皮膚炎などの肌トラブルに悩む人が増えた背景には、こういった社会現象も、少なからず影響しています。東京や大阪など、都市化が進む地域では、年々平均湿度が上がってきています。100年前と比べると、なんと10%も上がっていると言われるほどです。

しかも、室内は密閉性が高まっているので、冬でも室内の湿度が80%を超えることが珍しくありませんが、屋外は乾燥しています。また、夏になると、クーラーの影響で、室内の湿度は20%ほどにまで下がりますが、屋外では、ヒートアイランド現象などにより、高温多湿の状態になっているので、あなたの肌は、常に急激な湿度の変化にさらされているということになります。

人間に備わっている体温調整機能について


皮膚には、更に体温を調整する機能も備わっています。この体温調整の8割は、皮膚の働きによって行われていると言われているので、いかに皮膚が重要な役割を持っているのかが、わかると思います。

人間は、恒温動物ですので、外部の気温には関係なく、常に一定の体温を保たなくてはなりません。そのために、あなたの皮膚は、暑い時には、汗を出すことにより体温を下げるために、皮膚の体面積を大きくすることで、熱の発散を増大させています。また、寒い時には、熱の発散を減少させるために、皮膚が収縮することで、皮膚の体面積を小さくしています。

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